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新型コロナウィルス感染症対応ガイドライン

新型コロナウィルス感染症対応ガイドライン

新型コロナウィルス感染症対応ガイドライン

はじめに

5月末の緊急事態宣言解除により各地で稽古が再開されてから半年になりますが、この間、空手協会の支部道場でクラスターが発生したとの報告は届いていません。これはひとえに各支部の先生方および稽古に参加する会員の皆さまが感染予防への意識を高く持ち、しっかり対策して下さっている結果です。
しかしながら、10月末から徐々に増え始めたコロナウィルス感染者数が11月になってからは一気に、さらに全国的に増加しつつあります。そして、たとえこの第3波が収まったとしても、またワクチン開発に明るい兆しが見えてきたとしても、このコロナ過はすぐに終息することはなくまだまだ気の抜けない状況が続くとみられています。
そこで今改めてコロナウィルス感染症対応ガイドラインをここに掲載し、皆さまとともに感染予防の徹底をはかっていきたいと思います。

 

1. コロナウィルス感染症に関する基本事項

(1) 感染経路

① 飛沫感染(感染者の咳・くしゃみ・会話などにより発生した飛沫と一緒にウィルスが放出され、そのウィルスを口や鼻から吸い込むことによって感染する)
② 接触感染(感染者の飛沫が付着した物の表面を手で触れ、さらにその手で自分の口や鼻・目の周辺などを触ることで粘膜から感染する)

(2) 潜伏期・感染期間

① ウィルス感染後、症状が出るまでの期間は1~14日で、平均5日程度とされる
② ウィルス感染後、他の人にうつす可能性があるのは発症2日前から発症後7~10日程度とされる

(3) 特徴的な症状

① 最もよくある症状・・・発熱、咳、倦怠感、呼吸困難
② 時折見られる症状・・・喉の痛み、下痢、結膜炎、頭痛、味覚・嗅覚の消失、皮膚の発疹または手足の指の変色

 

2. コロナウィルス感染(拡大)の予防

上記の感染経路、潜伏期、感染可能期間などを踏まえて次の対応が求められる

 

【日常生活における対策】

(1) 感染しない・させない

① いわゆる『三密』(密閉、密集、密接)を回避してリスクを減らす

密閉空間にならないようこまめに換気を行う
密集(人がたくさん集まる場所)を避け、ソーシャルディスタンス(他の人と手を伸ばしても届ない程度の距離:2m程度)を保つ
密接した距離での会話や発声、激しい運動を避ける

② 『新しい生活様式』を実践する

・人との間隔は2m(最低1m)開ける
・マスクを着用する
・頻繁に手洗いをする(石鹸を使用し30秒程度)、もしくは手指の消毒液を使う
・地域の感染状況に注意し、感染が流行している地域への移動は控える

*参照:「新しい生活様式」の実践例(厚生労働省HP)→ https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html

③ 新型コロナウィルス感染症対策分科会の提言による以下の「感染リスクが高まる『5つの場面』」に注意する

[場面1]飲酒を伴う懇親会等
[場面2]大人数や長時間におよぶ飲食
[場面3]マスクなしでの会話
[場面4]狭い空間での共同生活
[場面5]居場所の切り替わり(仕事での休憩時間に入った時など、居場所が切り替わると、気の緩みや環境の変化により、感染リスクが高まることがある)

*参照:感染リスクが高まる「5つの場面」(内閣官房HP)→ https://corona.go.jp/proposal/

④ その他一般的に求められる衛生事項の具体例

・目、鼻、口を触らない
・咳エチケット(咳やくしゃみをする際に袖や肘の内側で口や鼻を押さえる)
・不特定多数の人が触れるものに触れた後は手洗い・手指の消毒をする

*感染予防全般については厚生労働省HP内のこちらのサイトを参照のこと
・新型コロナウィルス感染予防のために→ https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kenkou-iryousoudan.html#h2_1

ただし、どんなに徹底しても100%大丈夫ということはない。自分自身が感染しないよう注意するだけでなく、万が一、無症状のままに自分が感染していた場合に周りに感染を広げないためにも、上記の対策の徹底が必要となる。

 

(2) 感染が疑われる症状が出た場合

① かかりつけ医等、地域で身近な医療機関に電話相談する
② 受診・相談センター(旧・帰国者・接触者相談センター)に相談する
その後、各機関に案内・指示された医療機関を受診すること

 

【空手をするにあたっての対策】

運動をすると呼吸が活発になる上、空手は特に室内での稽古となるため、上記に加えてさらなる安全確保対策が求められる。
特にスポーツや武道を行う者が感染(拡大)防止のために自己管理をすることはコロナ禍での新しい常識となっている。空手協会会員の皆さまには一層の管理能力を養い発揮してほしい。

(1) 稽古にあたって

各地域によって感染状況が異なるため、居住地もしくは稽古場所が所在する地域の感染状況のステージまたは警戒レベルに合わせた対応が必要となる。新型コロナウィルス感染症対策分科会が感染状況のステージを以下の4つに分けて示しているが、多くの都道府県がこれとは別に感染や医療体制の状況を分析し、対応するためのステージ、レベルを独自に設定している。学校や自治体によって状況や対応指針なども異なるので、それも含めた地域の判断(各都道府県や学校、組織など)を考慮して、稽古の実施や参加などを判断すること。

例)新型コロナウィルス感染症対策分科会による感染状況のステージ
[ステージ1]感染者の散発的発生及び医療体制に特段の支障がない段階
[ステージ2]感染者の漸増及び医療体制への負荷が蓄積する段階(クラスターが度々発生し感染者が次第に増え、重症者も徐々に増加している状況)
[ステージ3]感染者の急増及び医療体制における大きな支障の発生を避けるための対応が必要な段階(ステージ2より広範にクラスターが多発し感染者が急増している状況)
[ステージ4]爆発的な感染拡大及び深刻な医療提供体制の機能不全を避けるための対応が必要な段階(大規模かつ深刻なクラスター連鎖が発生し、爆発的な感染拡大が起こっている状況)

 

(2) 指導員を含む稽古参加者の感染(拡大)予防対策

① 稽古日には所定の確認事項(*注 文末に記載)に該当するような体調の変化があった場合には参加を控える
② 稽古場所への往復途上においても、特に密となる空間(公共交通機関など)ではマスクを着用する
③ 稽古の前後にはうがい、石鹸を使った手洗い、もしくは消毒液による手指の消毒をする
④ 稽古場への入場前には体温の測定をし、平熱(通常37.5℃以下)であることを確認する
⑤ 稽古前後および稽古中も会話はマスクを着用の上で必要最小限に抑える
ただし稽古中、熱中症の危険がある時はソーシャルディスタンスを確保した上で外してもよい
⑥ 稽古の前後、特に帰宅後はすぐに全身をシャワーで洗うことが望ましい
⑦ 稽古で使用した空手衣、タオル等は毎日洗濯する
⑧ 指導員はクラスター発生時の追跡に必要なため各稽古の参加者とその連絡先を把握しておく

 

(3) 道場施設の管理と感染(拡大)予防対策

① 稽古場建物の入口および各所に手指消毒液をおき、消毒履行の徹底を促す
② 稽古の前後および稽古中、稽古場の換気を行う(窓をあける、換気扇を使うなど)
③ 稽古前後には、推奨されている薬剤を使って稽古場の床や壁など不特定多数が触れる環境表面を清掃・消毒する。なお清掃時には使い捨て手袋を着用すること。

*消毒に関しては以下のサイトを参照
・新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について(厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ)→ https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/syoudoku_00001.html

④ 洗面所・トイレに関して
・ドアノブ、レバー、便座等、複数の参加者が触れる可能性のある場所はこまめに消毒する
・水を流す場合はトイレの蓋を占めて流すよう表示する
・手洗い場には石鹸を用意し、「手洗い30秒以上」等の掲示をする
・タオルの共用を避けるために使い捨てのペーパータオルを用意するか、参加者の持参したタオル
で手を拭くよう伝える
⑤ ゴミが出た場合は、マスクと手袋を着用の上で回収し、ビニール袋に入れてゴミを密閉する。処理後は必ず石鹸と流水で手を洗う。

 

(4) 支部長・指導者に求められる対策
道場の責任者である支部長および指導員は参加者の安全性を確保するため、稽古の準備から終了まで
以下の点に留意して感染予防措置を講じること。前述の内容と重複する箇所もあるが、その重要性から
再度ここで取り上げる。

【稽古の準備】
① 稽古場所や更衣室が密にならないよう、場合によっては参加者の人数を制限したり時間割を調整するなどの処置をとる
② 稽古参加にあたっての確認事項(*注 文末に記載)を事前に会員に配るなどし、稽古参加者が稽古に参加する際に該当するものがないか確認する
③ 参加者が道場に入る前に体温の測定をする
④ クラスター発生時の追跡に必要なため、事前に会員名簿を作成し連絡先を把握しておく。また毎回の稽古時に出席簿を作成して参加者を記録し、練習日から最低1カ月は保存する。

【稽古中】
① 稽古中の配列、集合、待機などの際に会員同士が一定の距離(できれば2m、最低1m)を保つよう注意する
② 参加者も指導者もマスクを着用して稽古、指導をする
*ただし稽古中、熱中症の危険がある時はソーシャルディスタンス(2m)を確保した上で外してもよい
③ 原則として組手稽古は行わない
*12月現在、組手の稽古方法について検討中であるが、感染防止を第一に考え、現在の第3波の状況をみると慎重な対応を取らざるを得ない

【稽古終了後】
練習終了後は速やかに帰宅を促す。

 

(5) 新型コロナウィルスへの感染や濃厚接触者が判明した場合の対応

① 稽古参加者に新型コロナウィルス感染症の感染が判明した場合

【感染者】
感染の判明後速やかに各道場の支部長・指導員に連絡する。稽古への参加は以下の条件を満たした段階で可能とする。ただし医療機関や保健所等から指示が出ている場合はそれに従う。また
後遺症の報告も多数出ていることから決して無理をしないこと。

[発熱などの症状がある場合]
・発症日から10日間経過(発症日を0日目としてカウント)し、かつ症状軽快後72時間経過
・症状軽快後24時間経過した後、24時間以上間隔をあけた2回のPCR検査で陰性を確認

[無症状の場合]*検体採取日を0日目としてカウントする
・検体採取日から10日間経過
・検体採取日から6日間経過後、24時間以上間隔を空け2回のPCR検査で陰性を確認

*参照:新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)(厚生労働省HP)→
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q5-6

【支部長・指導員】
連絡を受けた支部長等は保健所に報告し、求められる情報を速やかに開示し指示に従う。
県本部および総本部にも連絡し、加えて以下の対応をとる
・会員への連絡:特に感染者と一緒に稽古した参加者は濃厚接触者とされる可能性があるのでその旨を伝える。
・消毒:稽古場や更衣室、洗面所等を推奨されている薬剤を使って消毒し、最低72時間は入場禁止とする。その他、保健所から遵守すべき事項を支持された場合にはそれに従う。

【感染者と一緒に稽古した参加者】
濃厚接触者ではないと確認されるまで稽古への参加を見送る。

② 稽古参加者が新型コロナウィルスの感染者の濃厚接触者となった場合(身内や身近な人が新型コロナウィルス感染症患者となった場合も含む)

【濃厚接触者】
濃厚接触者になった旨をすみやかに各道場の支部長・指導員に連絡する。感染が否定されるまで
稽古参加を取りやめる(PCR検査を受けて陰性とされた場合でも、最低2週間は稽古参加を見合
わせ、症状がないことを確認してから稽古参加を再開する)

【支部長・指導員】
連絡を受けた支部長等は稽古場や更衣室、洗面所等を推奨されている薬剤を使って消毒し、最低72時間は入場禁止とする。その他、保健所から遵守すべき事項を支持された場合にはそれに従う。

*濃厚接触者のコロナウィルス感染が判明した場合は、上記の『①稽古参加者に新型コロナウィルス
感染症の感染が判明した場合』に従う。

 

*注:確認事項
① 咳やくしゃみ等の風邪の症状(軽い症状も含む)は続いていないか?
② 過去48 時間以内に発熱などの症状はないか?
③ 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさはないか?
④ 咳、痰、胸部不快感はないか?
⑤ 味覚・嗅覚に少しでも違和感はないか?
⑥ 過去14 日以内に新型コロナウイルス感染症陽性と判定されていないか、或いは感染者との濃厚接触はないか?
⑦ 過去14 日以内に、政府から入国制限、入国後の観察期間を必要と発表されている国・地域に居住又は渡航していないか、或いはそれに該当する方との濃厚接触はないか?
⑧ 身内や身近な接触者に上記の症状がみられる方、該当する点がある方はいないか?

公益社団法人日本空手協会は内閣府認定の公益法人として品格ある青少年育成につとめております。
当会主催の全国大会には、内閣総理大臣杯、及び文部科学大臣杯が授与されております。